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スナック菓子にもさすがに飽きてきて [私]

嫁と娘のところに帰りたくて仕方がない最近だが、この一週間福島でやることなすことそれなりにあったものの、そのあいだの暇な時間に何をしていたのかというと、ほとんどDVD視聴に費やしておった次第。

とりわけ『LOST』はシーズン2をクリアしてシーズン3まで歩を進めることに成功。当初からその影は「遺されたテクノロジー」という形では見え隠れしていたものの、いざ実際に島における主人公たちより上位(優位)な存在としての人間が具体的に登場してくると、108分毎のボタン押しミッションがダーマ・イニシアチブの心理実験に過ぎなかったと思ってやる気なくしたロック氏のように、なんだか自分も「全てはしょせん奴らの手の内の出来事だったのか」、と興ざめの感も無きにしも非ず・・ただし、全体の筋書きを書いているのはダーマの残党?なんかではなく依然として更なる上位の存在で、それは運命というのか天の思し召しというのか分からないけれど、どのように登場人物の行く末が過去と現在と未来において数奇に絡み合っていくのか、まだまだ完全に興味が尽きないのもまた事実である。

それから『トロン:レガシー』というのを観たのだが、これはジェフ・ブリッジス対ジェフ・ブリッジスでジェフ・ブリッジスファン狂喜の展開、ってことでいいのだろうか?オリジナルからある設定なのかも知らんがディスクバトル(確かそんなの)というのがどうも気になって、例えば「剣は我が命」とかいうフレーズはよく聞くものの、それは自分の生死を託して共に戦いに身を投じる武器=剣に対して覚える一心同体の感や愛着のことを言ったりするのだと思うのだが、本作におけるディスクはそもそもそれ自体わが身にとって大事なものであるのを、場合によっては武器としてひょいひょいぶん投げるという性質のものであろうから、何というリスキーな戦いかたなのだろう、と映画の内容よりその設定・前提の作られ方のほうばかりが気になってしまった。

『ヘブンズ・ドア』は、かつて一時期「ドイツ映画だ!!」みたいなブームが確かあってw、『ラン・ローラ・ラン』とか『バンティッツ』とか本作リメイク元の『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』くらいしか知らないのだけれども、とにかくオリジナルにあった(はずの)爽快な勝ち逃げ感みたいなものはさっぱり無くなっていて、目的地の海(終局)に向かえば向かうほど哀調を深めるばかりに感ぜられたのであるが、それは逃避行の相方があのいたいけな女の子であるせいなのか、それともリメイクならではの宿命(=展開を既に知られているだけに余計に「こうなるしかない」という思いで眺めるしかないという意味での)のせいなのか。そうした感想はオリジナルを知る観客のみに宿るものではないと考えるのだが、というのもかりに制作サイドに立ってその心境を想像してみれば、「下手に本家の展開裏切って意表突いてみたってしょうがないし無粋だよね」というような、どうしても規定路線で進んでいくしかないという諦念がハナから存在したであろうことは否めない気がするし、あのラストシーンはオリジナルでもかなりキモとなる場面であるために、リメイク版を物語り始めるその当初から、あの場面にめがけて突き進んでいくようになってしまう感じもあったりするのだろうから、つまりは観客が本作を悲しく眺めるから本作は悲しいのではなく、制作者さえも本作を悲しく眺めて作っているから本作はきっと悲しいのだろうと思う。

何作かぶりに北野作品を観た気がする『アウトレイジ』である。ビート氏はフツーというかステロタイプなやくざを演じている。今までもやくざを演じたことは何度もあると思うが、そこでもつねに”至ってフツー”を演じていたわけなのだけれども、そのフツーさは一般人がフィクションの世界に想定するやくざ像としては決してフツーではないところが多々あったわけで、そういう意味で本作のビート氏は(珍しく)やくざとしてのフツーさを纏っているように見えたのであった。そのぶん、このやくざ同士の抗争が繰り広げられる本作・・つまりは出てくるのはひたすらやくざばっかり・・において、ビート氏の存在感は普段よりもいくらか沈降しているように思えて、その代わり目を引くのが、あんまりやくざっぽくない(というのは個人的印象に過ぎないのだけれども)キャスティングと思えた加瀬(亮)氏や三浦(友和)氏で、などと気にしていたら結局この二人が勝ち残ってしまった。ビート氏は組を潰され一人生き残り、いよいよ捨て身の復讐劇が展開されるのか?と期待してしまうが、敢えてこの期待からズレるようにして自首してしまって、それはそれで目を引くけれども、やっぱり終始一貫して作中において目立たぬようにしている印象を覚えた。


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